3月3日~8日紙面

ラグビーW杯が豊田にやってくる

 四年後に日本で始めて開催される「ラグビーワールドカップ(RWC)2019」の開催都市が二日夜に発表され、豊田スタジアムを県内唯一の試合会場として立候補していた豊田市が、全国十二会場の一つに選ばれた。太田稔彦市長ら招致委員会のメンバーは、県と豊田市の地名が呼ばれたと同時に歓喜の声を挙げた。

 アイルランド・ダブリンで行われたRWCリミテッド理事会の発表を生中継で見守っていた同スタジアムの展望レストラン。昨年七月の招致委員会設立から八カ月にわたって続いていた招致活動が実を結んだ瞬間だった。

 太田市長は「世界トップクラスの試合が観戦できることに感激。しかしきょうがスタート。四年後に向けてまちづくりを進め、皆で一緒にスタジアムで応援しましょう」と喜びを語り、「みんなでトライ!」と招致活動のキャッチコピーを高らかに叫びながら拳を突き上げた。

 「スタジアムの優位性に自身はあったが、きょうまで結果はわからなかっただけにうれしい」と太田市長。大会に向けた重点的な取り組みについては「国内のラグビーファン層を広げ、国外の観戦客を受け入れるためにまちの国際化を図りたい」と課題を挙げ、「大会までの四年間は長いようで短い」と兜の緒を引き締めた。

 同市の試算では、RWCの試合で想定される同スタジアムの試合数と観客動員数から、滞在・消費で市内に二十七~三十八億円、県内全域に七十九~百十三億円の経済効果が見込まれている。

(4日1面)