10月14~18日紙面

岡崎市でムラサギ麦使った給食登場

 岡崎市東部の藤川地区で栽培されているムラサキ麦を初めて使った給食が十六日、市内の小中学校六十七校と市立幼稚園三園に登場した。

 

 六月に収穫されたムラサキ麦約八百㌔のうち四百㌔を使用。白米に対して15%を混ぜ込み、約三万六千食分の“ムラサキ麦ごはん”が用意された。

 学区内に栽培地がある藤川小学校の五年一組では、児童が麦特有の歯ごたえのある食感を堪能した。九月に津市から転校してきたばかりの北岡美姫さんは、生まれて初めての食感に感激。「米より硬めなので、食べやすくておいしい。また食べたい」とほおばっていた。

 この日は徳川家康公顕彰四百年記念の献立。ムラサキ麦ごはんを主食に、岡崎産の野菜や八丁味噌を使った味噌汁、アジフライといった副菜、主菜が並んだ。平成六年からムラサキ麦を栽培している「藤川まちづくり協議会」会長の鈴木忠さんは「市内の児童、生徒、園児にムラサキ麦を味わってもらうのは、途絶えていたムラサキ麦を二十年前に復活させた際の目的の一つだった」と振り返り、「ムラサキ麦の認知度が市内全域に広がってほしい」と期待を寄せていた。

 献立を考案した市教育委員会給食管理室の担当者は「ムラサキ麦を今後の給食に使用するのかどうかは未定だが、反響をみて継続を検討したい」と話していた。

(17日付け3面)