8月16日~21日紙面

ポケモンGO人気沸騰 公園などに人集う

 スマートフォン用ゲームアプリ「ポケモンGO(ゴー)」が七月二十二日に国内で配信されて以来、街中では若者を中心に多くの人がスマートフォンを手にアプリに興じる姿を見かけるようなった。岡崎市も例外ではなく、公共施設などが多くのプレーヤーでにぎわっている。配信直後の爆発的な人気が落ち着き、配信開始から間もなく一カ月を迎える今、市内におけるポケモンGOを取り巻く状況を探る。

 ポケモンGOでは、衛星利用測位システム(GPS)と地図情報を活用し、自らの足でゲーム中のモンスターを探して捕まえたり、捕まえたモンスターを育成してほかのモンスターと戦わせたりすることができる。位置情報を活用したアプリの開発などで知られる米ナイアンティック社、人気コンテンツ「ポケットモンスター」をプロデュースするポケモン社が共同開発した。

 最大の特徴は、現実世界とゲーム中の仮想世界を連動させた拡張現実(AR)機能。現実世界で歩けばゲーム中でも同じ距離を移動し、特定の場所に近付くとモンスターが出現。「モンスターボール」と呼ばれる道具を指で弾いて、モンスターを捕獲する。また地図上で設定された「ポケストップ」に近付くとモンスターボールなどの道具が手に入り、「ジム」ではモンスターを戦わせることができる。

 ポケストップとジムは、公共・商業施設などに設けられていることが多く、市内では主に岡崎公園や南公園などに多くある。ゲーム中の道具が手に入り、さらにモンスターも出現しやすいこともあって昼夜を問わず多くの人が足を運び、ゲームを楽しんでいる。

 園内に十六のポケストップとジム三つがある南公園では、アプリ配信を境に日没から夜間にかけてポケモンGO目的の来園者が急増。同公園によると、以前は午後八時三十分の時点で園内駐車場には数台の車両しか駐車されていなかったが、現在は約百台に増加。九時三十分に駐車場が閉鎖されるものの、閉鎖時刻を知らない来園者が多く、時間通りに駐車場を閉鎖できないこともあったという。

 これを受け同公園は、八時三十分から九時三十分まで園内放送を行ったり、閉鎖時刻を知らせる看板を設置したりして来園者に注意喚起を実施。ほかに、園内を見回るなどしているが、タバコの吸殻をはじめとしたごみのポイ捨てなど対応に苦慮している。

 岡崎署によると、市内の青少年の補導件数は昨年に比べて減少傾向にあるものの、深夜徘徊での補導者の中には、新たにポケモンGOで遊ぶために外出していた補導歴のない少年・少女も散見されるようになったという。一方で、他地域で問題となっているポケモンGOが原因とされる交通事故などは十五日現在で報告されていない。

(16日1面)