11月15日~20日紙面

ATM悪用の詐欺阻止 振り込み制限で

 高齢者を狙った還付金詐欺などの振り込め詐欺対策として、岡崎信用金庫が導入したキャッシュカードによる現金自動預払機(ATM)からの振り込み限度額制限制度がこのほど、高齢女性を狙った還付金詐欺を未然に防いだ。

 同信金は、普段ATMを利用しない高齢者が振り込め詐欺グループに狙われやすいという実情を踏まえ、過去三年以内にキャッシュカードによる振り込みを行っていない七十歳以上の顧客を対象に、振り込み限度額をゼロ円とする防犯制度を一日から導入。金融機関による防犯目的の自発的なサービス制限は全国初で、岡崎署と連携しながら制度の周知・啓発を進めてきた。

 同署によると、十四日午前十一時ごろ、市役所職員をかたる男から「保険料の過払い金がある。手続きが済んでいない。利用口座はどこか」と市内在住の七十代女性宅に電話があった。女性が同信金を利用している旨を伝えたところ、約十分後に信金職員を名乗る男から連絡があり、近隣のスーパーにあるATMに向かうよう指示された。女性は指示に従ってATMを操作したものの、同制度により振り込み限度額がゼロ円となっていたため被害を免れたという。

(17日1面)