東公園動物園 ふじ子パドック外へ
岡崎市東公園動物園のアジアゾウ「ふじ子」が、新ゾウ舎の広場に出るようになった。広場全体を動き回るようになるのはまだ時間がかかりそうだが、同園で一番の人気者の周囲に来園者の姿が途絶えることはない。
同園によると、ふじ子が初めてパドックから足を踏み出したのは、四月二十九日午前八時三十分ごろ。この日は新ゾウ舎のオープン日で、午前十時に始まる記念式典が約一時間三十分後に迫っていた。
パドックの内側で立ち止まるふじ子を導いたのは、愛用している大好きな“玩具”のタイヤ。ふじ子は飼育員が転がしたタイヤを追いかけるような形で広場に出たという。飼育員の山西聡さんは「(オープンからパドックの外に出るまで)一週間程度を予想していたが、思っていたよりもふじ子の順応力が高かった」と話す。
五月は観察窓に置かれた餌を求めて、ふじ子が広場北側のビューイングシェルまで初めて足を運んだ。
三日からは旧ゾウ舎から引き継いだ設備「ベルトコンベヤー」による来園者の餌やりを再開。ベルトコンベヤーに乗せられた果物を鼻でたぐり寄せて食べたり、砂浴びをしたりする姿が親子らを沸かせている。
同園では、大型連休以降も、来園者の餌やり時間を午前と午後に設ける。
(7日1面)